しげる君のイギリス通信 No.4

<現在イギリス留学中の友人しげる君から送られてくるレポートを掲載しています>

1998年9月19日付

(土)曇りときどき雨

今日はいよいよ引越の日。便利で騒がしいロンドンともしばしの別れである。1月強しか住まなかったとは言え、出ていくとなると意外と懐かしい街である。ケンブリッジが住みやすいとよいのだが…。

1030、地下鉄キングズクロス駅に着く。エスカレーターがないため、スーツケースを1段ずつ運び上げる。重たい。荷物を発送してからも本の買い出しを続けていたのがまずかった。が、突如巨大なブロンドのお姉様が現れスーツケースを運んでくれた。助かった。

BRの窓口で切符を買う。「ケンブリッジまでの一番安い切符」を頼んだら13.10ポンドであった。結構高い。ロンドンは遠くなりそうである。

時刻表のところへ行くと先ほどの怪力ねえちゃんがやってきて「どこへ行くのか」と聞く。「ケンブリッジまで」と言うと、はるか彼方の掲示板を見て、「8番線から1051だ」とのこと。自分の目では読めず不安もあるが、嬉しそうにずっと見てるので、礼を言って8番線へ向かう。列車を見ても行き先など書いてない。大丈夫だろうか? 振り向くと例の娘がまだ掲示板の辺りにいるので見に戻るのも具合が悪い。仕方がないので乗車する。

1051発車。ケンブリッジ行きとの車内放送があり一安心。車窓を見るとどんどん田舎くさくなって行く。10分もするとまるで北海道のようである。いったいどんな町が待っているのかとやや不安である。

ボーと流れ行く風景を見ているうちにケンブリッジへ到着。西側には駅舎があるが東には何もない。いやな予感的中である。駅前にも店らしい店もない。とりあえず、タクシーに乗りカレッジを目指す。ロンドンのようなクラッシックな車ではなくただの乗用車である。所要約12分、フィッツウィリアムカレッジに到着。4.90ポンド+チップを払う。

受付けを訪ね、「今日来ると連絡しておいたしげるです」と言うと宿舎の鍵を渡される。重いスーツケースを持ちさらに5分ほど郊外へ行くといかにもイギリス風の古い家屋があった。と、突然扉が開きにこやかな黒人が現れる。「おお、お前ここに住むのか。俺は、ケニアのジョセフだ。MPhilコースを終えたので来週帰るんだ」とのこと。とりあえず自己紹介だけして部屋へ進むと、「Oh!
You are lucky!! Your room is really good.」と叫ぶ。が、中を見ると、広さこそ10畳近いが、ごみや空き瓶が転がり椅子の

足も折れているような部屋である。呆然としていると、「まあ俺の部屋を見ろ」と彼の部屋へ案内し、中を見せてくれるのだが、気の毒の一言に尽きる部屋であった。私と同じくらいボロい上に2畳くらいの広さしかない。よく1年も耐えたものである。

その後、家の中を案内してもらったが、通常学生8人が住んでいるが、現在は年度の替わり目なので5人に減っている。トイレは共同で3つ、バス、シャワー、キッチンは共同で各1つであった。言うまでもなくいずれも驚異的に汚い。気が滅入る。

さて、家内探検を終え、ようやく昼食を探しに出かける。歩くこと25分、市街地へ着く。バーガーキングで遅い昼食を摂り、地図を買い、再び25分歩き家へ帰る。引越し+予想外の「散歩」で疲れていたが、掃除機をかけちり紙でほこりを拭く。タンスなどはなぜか中が泥だらけなので、明日以降へまわす。

気が付くと日も傾いて来たので、カレッジの食堂へ向かう。メニューはスパゲッティである。が、ベチャベチャでおいしくない。3ポンド弱という激安価格とは言えこれを毎日食べるのはつらそうである。一方、毎食街へ出るのもあまりに遠い。料理ができないにもかかわらず「自炊」という言葉が頭をよぎる。やれやれ。

家へ戻ると台湾人の同居人の陳さんがキッチンで料理中であった。彼はもともと料理はできなかったが、カレッジの食事があまりに口に合わないので、その後勉強したとのことであった。その後、この家がいかに田舎かという話題で盛り上がった。

彼の説明によると:市街までは徒歩25分、市街から駅までさらに25分かかる;市街まではバスもあるが、駅までの直行便はなく市街で乗りかえる必要があるため、待ち時間も考えれば自転車(20分~30分)の方が早い;したがって直ちに自転車とレインコートを買うべきであるが、雨の日はサボる人もいるとのことであった。

その後、荒れ放題のシャワールームでシャワーを浴び、寝支度にとりかかったが、何と、布団がない。薄っぺらいシーツ1枚と●●隊の毛布の3分の1もないほど薄い毛布1枚だけである。しかも、部屋には2m×4mもの窓があるため非常に冷える。が、幸い(?)勝手に入ってきた猫がおり足元は暖かい…。

翌朝、すっかり難民気分で朝を迎えた私が、直ちに寝具を買いに行ったのは言うまでもない。

ちゃんちゃん。

しげる@けむ

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