しげる君のイギリス通信 No.7

<現在イギリス留学中の友人しげる君から送られてくるレポートを掲載しています>

1999年6月22日付

ページ・ホストのHis Excellency Lord Kazuが結婚したということで、(修論でめちゃくちゃ忙しい身ながら)お祝いに超々久しぶりの『イギリス通信』を送ろう。

俺のコースにはげーむ省からの留学生もいるのだが、今回は、彼が4月にケンブリッジで結婚式を挙げたおきのレポートである。うーん、2か月以上も経つと何が面白かったかちょっと忘れかけだが、とりあえず印象が強かったのは、イギリスの人前式結婚式のスマートさだろうか(彼らはクリスチャンでないのでカレッジのチャペルは使えなかった)。確定的なことは言えないが、少なくとも、神前式は古臭いし、キリスト教式はクリスチャンじゃないところがインチキな上に訳語的なセリフが今ひとつだし……ということで、どうも「コレだ!」という方式がないように思っておったのだが(日本での人前式には出たことがないので知らん)、イギリスの人前式では宗教色を排しながらちゃんと重みのある式になっててよかった。以下、式の流れをセリフで追う(英語が分からない出席者のためにアンチョコがあったので…(^^;))。

登録官:

結婚の儀を開始するにあたり、我々が現在参集しているこの部屋[the Register Office in
Shire Hall]が結婚祝福の法律に従い適切な認可を受けている旨宣言します。御存知の通りあなた方はA太郎とB子の婚姻による結びつきを証人として見守るためにこの場に参集しています。出席者のうち、両名が結婚することに対する法的な障害を知る者は、直ちにその旨を述べてください。

[しばしの間。続いて新郎新婦が起立の上、氏名を述べる]

登録官:

あなた方が婚姻により結びつくに際し、これからあなた方が行おうとしている誓約が正式なものであり且つ拘束力を持つことを、あなた方に対して注意しなければなりません。当国の法律によれば、結婚とは1人の男性と1人の女性の結合であり、それは他者を排した上、一生のものとして自発的に開始されるものであります。しかし、さらには、結婚とは、喜びのときも、困難のときも、各自が相手に対して与えねばならない愛、友情、援助、慰安を生み出すための厳粛なる結合であり、軽々しい気持ちで開始することも、軽々しい気持ちで終了することもできません。私は、これから順番に、あなた方が互いと結婚できる身である旨を宣言するようにお願いします。A太郎、私の言うことを繰り返し、宣言してください[登録官による先導部分は省略]。

A:

私、○○A太郎は/△△B子と婚姻により結ばれるに当たって/何らの法的障害も関知しない旨を/厳粛に宣言いたします[solemnly
declare]。

登録官:

B子、同様に宣言してください[登録官による先導部分は省略]。

B:

私、△△B子は/○○A太郎と婚姻により結ばれるに当たって/何らの法的障害も関知しない旨を/厳粛に宣言いたします。

登録官:

それではA太郎とB子は、あなた方、証人及び招待客の前で、結婚の契約を結びます。出席者全員、起立してください。[新郎新婦に対し]お互いに向き合ってください。[新郎に対し]あなたはこれから新婦に指輪を与えます。指輪を手に取り、新婦の指にはめてください。そして、指輪から手を放すことなく、次の宣言をしてもらいます。すなわち、婚姻契約の誓いです[登録官による先導部分は省略]。

A:

この指輪をもって、私はあなたを伴侶とします。そして、○○A太郎が△△B子を法的な婚姻上の妻とすることの証人となるよう、私は出席者に対しお願いします。この指輪を私達の愛と結婚のしるしとして受け取ってください。

登録官:

[新婦に対し]あなたはこれから新婦に指輪を与えます。指輪を手に取り、新婦の指にはめてください。そして、指輪から手を放すことなく、婚姻契約の誓いをしてください[登録官による先導部分は省略]。

B:

この指輪をもって、私はあなたを伴侶とします。そして、△△B子が○○A太郎を法的な婚姻上の妻とすることの証人となるよう、私は出席者に対しお願いします。この指輪を私達の愛と結婚のしるしとして受け取ってください。

登録官:

あなた方は法律に既定された宣言を終えました。指輪を贈り合う習慣とともに、あなた方は、今日ここに集まった証人及び招待客の前で正式な宣言と拘束力のある契約を行いました。あなた方はこれをもって夫婦となります。

[BGMが流れる。新郎新婦キスを交わす。]

…という感じであった(ふぅ、腱鞘炎になっちまうぜ)。なかなかいいべ(←向後弁?)

ちなみに、これはイギリスだけのオリジナル、というわけでもないようで、ドイツ人のOlaf(同級生)によると、ドイツでも役場での結婚式はやはりこういう感じだそうである。日本でも、にわかクリスチャンにならず、また、全然ありがたみのない式場の司会者に対してでなく、もっともらしい儀式をする方式があるとよいのだが…(感想)。

式の後は、披露パーティーである。こちらは、式場から徒歩5分くらいのカレッジ(St Johns)の個室で行われたのだが、新郎新婦は、(日本ではまずお目にかからない)缶カラ付きの車で本当に移動して行った。天窓から身を乗り出し手を振りながら去って行ったのだが、恥ずかしそうに通行人の注目を浴びながら、トロトロと走っていく姿は結構笑えるものがあった。

ちなみに、パーティーの内容は40人くらいの3コース・ランチだった。現在、ケンブリッジの各カレッジの中ではSt
Johnsの料理が一番と言われているだけあって、うち(Fitzwilliam)よりずっとおいしかった。余興などは特になく、上品に進行したが、最後の新郎からの挨拶(英語)は面白く、特に自分の家族に対しての言葉では、「弟は、いつも俺の真似ばかりしてきたが、いつも少しだけmore
stylishなことをしてきた。俺が高校で水泳をしてたら、こいつは水球をやってた(←水球って恰好いいのか?)。大学で社交ダンス部に入ったら、ジャズダンスのサークルに入った。おまえは最高の友達だったが、最悪の敵でもあった。ありがとう。」と言って笑いを取り、さらに、原稿を見ながら、「Then,
my sister. Oh it’s sitll blank! Thank you for taking care of dress.(彼女は花嫁のドレスの裾をずうっと持ち上げてた)」と続けてみんなに受けていた。日本の披露宴でも新郎の挨拶は必ずあるものだが、どれも、堅苦しく、彼のように笑いを取りに走る新郎は初めて見た。Kazuも受け狙いの挨拶をしてはどうかな?

Best wishes.

Kazu について

西暦1970年生まれのKazu
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